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インタビューず

国崎クリーンセンター啓発施設・ゆめほたる 所長 鈴木榮一氏

鈴木榮一(すずき えいいち)氏
1956年生。1978年上智大学理工学部物理学科卒業。2002年岡山市役所入庁、デジタルミュージアム開設準備室長として建築開館業務にあたる。2009年より現職の国崎クリーンセンター啓発施設・所長。本業以外の研究テーマに、万葉集(古代文学)、坪田譲治(児童文学)、犬島製錬所(岡山近代史)等があり、各研究における著作及び継続中のプロジェクトがある。おかやま古写真DB委員会、坪田譲治研究会、「文学と岡山」製作委員会、瀬戸内海文化を考える会、万葉情報システム調査会、環境学習施設を考える会などの事務局を担当している。現在、京都大学大学院地球環境学堂・学舎で学生生活もエンジョイ中♡

国崎クリーンセンター啓発施設・ゆめほたる
国崎クリーンセンターは、兵庫県川西市、猪名川町、大阪府能勢町、豊能町の一市三町から集められたごみの処理行程を、見学出来る世界トップレベルのごみ焼却施設。周辺には、日本有数の
エドヒガン群生林や炭焼窯跡があり、啓発施設であるゆめほたるでは、この里山の特徴を活かした環境学習をはじめ、一年を通じてさまざまなリサイクル系ワークショップや四季折々のイベントなどを開催し、家族が楽しみながら環境について学べる開かれた施設です。
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ー家族連れで賑わうゆめほたるにお伺いし、お話をお聞きしました。

宇宙飛行士かなー

ー突然ですが、小学校の時の夢は?
地上から飛び立ちたかった!というのが夢でしたね、現実逃避タイプだったのかなあ(笑)。小学校高学年から、推理小説と海外のSFは乱読網羅していましたね。シャーロック・ホームズよりアルセーヌ・ルパンみたいな。ラジオとかも壊してましたね。とにかく勉強嫌いで必要に迫られない限り全く机に向かいませんでした。
ー建設的というよりも破壊的だったんですね(笑)、どちらで育ったんですか?
湘南の田舎ですよ。高校は、お寺が経営する男子校で、算数が英語や国語よりできたというだけの理由で理系でしたが、無線部で、アマチュア無線やってましたね。無線部といっても音響もやってて、当時先生の指導で4チャンネルサラウンド音響をやってました。
ー大学は物理でしたよね
理工学部物理学科ですね。幅広くなんか勉強してましたね。入試に面接と実験があって、ヘンテコな感じの学科でした。
ー特に何を専門で勉強したんですか?

うーーん、理科教育。

ー物理学科で理科教育?
指導教官は、今テレビで有名な米村でんじろうさんと関わりのあるお師匠さん。面白かったですね。卒論は理科教育の映像を作りましたよ。雲の発生のメカニズムを教えるコンテンツでした。
ー飛んでる大学生というか、とんだ大学生というか(笑)。
ノンポリ然としてましたね。アルバイトと趣味に興じていて、クラブは、「星を見る会」とかやってましたね。卒業は、1単位の攻防でしたが(笑)。
ー大学出てどうでした?
こんな話してていいの(笑)。大学時代にアルバイトで、親戚が勤めていた映像会社に行ってたんですが、そこで知り合った映像制作の会社に入りました。その後、映像制作部からラジオCM製作部へ移り、大手企業のCMを数多く手がけました。今は昔の声優さん逹と一緒にものつくりもできて、面白かったですね。でも飽きてきて(笑)、サンシャイン60で世界初の自動演出プラネタリウムのコンテンツ制作の話が来てとびつきました。シナリオや音楽などの番組製作からパンチカード式の制御プログラム作成まで携わったあと、ポートピア81での同様な話が来て、どんどん製作の仕事が広がってきて、ついに関西でプラネタリウム制作会社を作りました。当時、プラネタリウムの番組製作の専門会社は日本初だと思います。そこからどんどん科学館や展示系の制作へつながり、様々な仕事へ広がっていきましたよ。お陰で学生時代の不勉強が利子をつけて帰ってきたと言えるほど必死に学ぶ必要に迫られました。学ぶテーマも広がりICTの進化に沿って学ぶスピードも速くなっていきました。そのスピード感のある生活の中で、

神戸の震災に遭って考えさせられました。

家が芦屋浜のマンションだったので、かなりショックをうけました。そして一念発起、独立しました。いろんな会社の皆さんから声をかけてもらいましたね。でも個人で右往左往してると、ちょっと違うかなと思った時に、岡山市で新しい博物館建設の開設準備室長を公募するとの話があってので、ダメ元で出してみたら、偶然にも選ばれました。
ータイミングですねー、人との関係もありますが。
岡山市には、公務員生活を含めて7年住みました。ミュージアム開設と運営の中で、地域のみなさんから多くのことを学びました。その経験もあって、今のゆめほたるの事務局長のお誘いをいただいたんです。
ー流転ですねー
呉のミュージアムのお話もあったんですが、さすがにこれ以上西へ行くと、家族関係も危ないと(笑)。関西にもどり、今のしごとを選びました。 はじめに、ここへ来た時はびっくりしました、本当に山の中なんですから(笑)。でも、住めばというか、働けば京です。
ープログラムを作ったりするのは大変でしょうね
いやそうでもなくて、スタッフやみんなの意見を聞いたり他の施設でやってるのを取り込んだりして作ってます。かえってそこがいいのか、年間35,000人のみなさまにご利用いただける施設になりましたね。あまり決めつけずに柔軟に対応することが肝だと思っています。年度計画とかもできるだけボワっと作って、バーーと集めてぐるぐる回していくといいものになる感じですね、まあ思いつきかな(笑)。これやってみようあれやってみようの、振り返ればあっという間の11年ですね。
ー環境への思い的なものはどうですか?
ここでは、施設見学で終わるのではない、学校で学ぶ以外にも様々な体験を創出して、学習する機会を提供できればと考えています。そして、ごみ処理施設が地域の環境学習の中核を担う存在として役立てるような、全国的なレベルアップも必要じゃないかなと。そして、地域の拠点施設として、防災や地域活動のハブになればいいと。そんな気持ちが研究に結びついています。

今そこを大学院で研究しています。

ー環境への強い思いなんでしょうね
どちらかというと、人との出会いですね。たまたまそういう人に出会ったというのが本音です。万葉集や児童文学、それに地域学にも手をだしたんですが、どちらかというと勉強というか研究のやり方に興味を持ちました、面白いなーと。ですから方法論、運営に興味がありますね。この施設運営にも、これまでの経験を生かしていきたいなと思っています。
ーどう活かしてる感じですか
ここゆめほたるは、僕のフィールドなんですよ。ゆめほたるでしかできないことを、この地域特製を生かした学習の仕方_how toを作っているところですね。他でやっている色々なものを、ここで活かせないか、活かしてみよう、やってみようの連続です。現場でできなければ意味がない。ここでやれそうなもの、ここで出会う人との新しい組み合わせを作るのが面白いですね。人とものとをうまくコーディネートして場を盛り上げる、場を作るのが面白いと思っています、最終的に環境になるかどうかというよりもボトムアップで何ができるかが面白いですね。
ーここの面白さ、このエリアの面白さって何だと思われますか?
環境学習と併せて、地域連携もこの施設のミッションなんです。これまで漠然とこの地域には地産地消で何かできそうだという発想があるなと思ってたんですが、突然「北摂里山地域循環共生圏」と出会ったので驚いています。
なんでも入れて煮込んで見るとすごいものができるんじゃないかとワクワクしています、西洋料理のポトフみたいにね。実は私が最初に立ち上げた会社の名前は、わたしの命名で「ポトフ」というんですよ(笑)。幅も深さも地域の特性も活かせる。
ーこの地域の特性って何でしょう
文化のレベルが高い、歴史もある、自然もある、意欲的な人も多い。

北摂は、すごくポテンシャルが高い地域ですよ。

この施設の開館当初は、遠方から講師を呼んでいましたが、今や地域で十分以上の人が活躍しています。今計画している「北摂里山まつり」にも、いろんな力のある人が集まってきて面白い展開になってきていますしね。
ー確かに縦に切ると縦つながりの変なヒエラルキーとか管理が出ますが、横に切ると面白い人が横つながりでいっぱい出てきて面白いですね、地域循環共生圏ってちょっと理想的かなとも思ったりするんですが、実現性とかどう見ておられますか?
必ず実現しますよ、今回の千葉の地震でも停電を見ても、管理された組織網は、緊急時に意外と脆弱ですよね。もっとローカルなつながり、技術力で維持できる仕組みづくりは必然だし今後もっと求められていくと思います。食、エネルギー、熱、交通、自然、教育、観光全てを包括しローカルで閉じれることは必要でしょうね。
ーバイオマス対応されてますよね
このクリーンセンターも、剪定枝等の木質バイオマス発電を行っています。これからどう発展するかですが、一庫温泉の足湯も木質バイオマスを生かして実現したいですね。
ー鈴木さんを突き動かしているものは何なんですか?
目標が先にあるのではなく、人との関わり出会い、話したり感動したり、その中で目標が生まれて、その目標に向かってモチベーシィンを上げていくことが面白いですね。楽しいです(笑)。いろんなアイデアを現場でモノにしていく人と一つずつくっつけて重なってきて仕上がっていくプロセスが楽しいですね。外側から仕上げていくのは面白くないですよね。地域循環共生圏は、この地域独自に、この地域の人たちが、この地域のために自ら関わって作り上げていくことができるから、本当に面白いと思いますよ。
ーありがとうございました。

地上から遠く離れ高い視座で自由闊達に生きる姿は、まさに小学生の時の夢「宇宙飛行士」を叶えられたのではと思いました。
高杉晋作曰く「おもしろきこともなき世をおもしろく」(T.Mi)

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