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西谷地区バイオマス勉強会・関連事業報告会が開催されました。

快晴の11月21日土曜日、西谷会館屋内活動室に50名弱の皆様が参加され、西谷地区バイオマス勉強会・関連事業報告会が、開催されました。

宝塚市西谷地区まちづくり協議会 二井会長様より、開会のご挨拶。
「持続可能な地域の成長のために、地域社会としても環境に配慮することは必須であります。私たちに何ができるのか、今日の勉強会で学びたいと思います」


環境省 近畿地方環境事務所環境対策課 山口課長様、「地域循環共生圏とゼロカーボンシティの推進」のご講演から勉強会が始まりました。
「菅首相は10月の所信表明演説で、グリーン社会の実現を最大限注力することを宣言しています。2050年にCO2排出実質ゼロにすると現在169の自治体が表明しています。カーボンニュートラル社会への挑戦は地域社会を含め国全体が取り組むものであり、日本の新たな成長戦略です。この流れの中で、地域循環共生圏事業を環境省は後押しをしており、コロナ社会が生み出した今こその自立分散型社会への発展を強く支えたいと考えています。」


続いて、兵庫県農政環境部環境管理局温暖化対策課 山本副課長様より、兵庫県地球温暖化対策推進計画を基軸とした北摂里山地域循環共生圏の背景とビジョンについてお話しがありました。
「今年9月に井戸知事が2050年CO2排出実質ゼロを表明しました。それを受け、2017年策定の推進計画の見直しを図っています。その中で、革新的イノベーションやライフスタイルの転換を目指して北摂里山地域循環共生圏の創出に取り組んでいます。再生エネルギーを導入することが中心的な役割を果たすと考えており、その1つとして西谷地区における木質バイオマスの可能性に期待しています。」


山本副課長様のお話を受けて、公益財団法人地球環境戦略研究機関の前田副所長より具体的な取り組みについて説明がありました。
「北摂地域の木質バイオマス有効利用について、どのような可能性があるのか、ポテンシャルはどうなのか、実現に向けての課題は何か、を4つの視点で調査に入っています。1つ目に、西谷地区にある県有環境林について、資源のボリュームを調査し、運用の管理計画を検討策定する予定です。次に、その県有林にある木を切る伐採しないといけませんが、誰が切るのか切れるのかマンパワーについて地域全体の森林ボランティア組織を中心に調査しています。薪にできたチップに出来た次のステップが3つ目のバイオマスセンター的な場の構築です。事業化を目的に移動型チッパーがいいのか等具体的な調査検討を進め計画を策定する予定です。最後にどこに供給するのか?地域エネルギー会社的な施設が可能なのか事業として成り立つかを詳細に検討しています。検討結果はまた皆様と共有する機会を設けたいと思います。」


宝塚市環境部環境室地域エネルギー課 古南課長様より、バイオマスガス発電設備導入可能性調査結果について、お話がありました。
「資源循環型農業の実現に向けて、酪農家の皆様とメタン発酵システムによる牛糞のバイオマスガス化について昨年度調査検討いたしました。西谷地区では3箇所に牧場が分かれていて、総頭数492頭が分散しています。その条件下で、プラントの想定、原料輸送、メタン発酵消化液の具体的な利用イメージ等をアンケート等も踏まえながら調査結果に取りまとめました。事業運営方式にもいくつかのパターンがあり事業コストの試算検討を行い、初年次を終えています。今年度は2年次となり地域懇談会を開催予定としていましたがコロナ禍の為思うように進んでいませんが、状況を見ながら事業を進めていきたいと考えています。」


最後に、宝塚市西谷地区まちづくり協議会 中井副会長様より、ご挨拶がありました。
「社会のCO2排出削減の要求は、地域としてもしっかり受け止めなければなりません。今日参加した私たちだけではなく地域全体として取り組んでいかなければならないと考えています。」

担い手としての地域の役割と、国、県、市の役割がうまく噛み合わないと実効をあげるのは難しい。今後も西谷地区での勉強会は継続的に開催される予定です。(T.Mi)

 

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