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インタビューず

菊炭友の会代表 中川 彰 氏

中川 彰(なかがわ あきら)氏
森林ボランティア 菊炭の会 代表

ー今年いちばんの秋晴れの日。ー国道477号線沿いの登山道を入る活動の地「黒川・桜の森」でお話をお伺いした。
(先ずは体操から)

ーお忙しいところありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。早速ですが、会のそもそもの設立のお話をお聞かせください。
2004年9月NPO法人シニア自然大学主催の「菊炭生産体験講座」を受講した12名が、2005年3月に立ち上げました。
当時は活動地はなく、地元の製炭家の方の作業を手伝いながら色々教えていただて炭焼きの勉強をしていました。
そうこうしていると、2006年に兵庫県から『里山ふれあい森づくり事業』に参加しないかとのお誘いを受けました。エドヒガンを救出し群生地を整備しないかとのお話でした。
当初菊炭を焼くことにこだわりがありましたので消極的だったんですが、活動地に炭窯を作ってはとのご提案を受け、黒川自治会・兵庫県・菊炭友の会の三者協議が始まりました。
何かと紆余曲折はありましたが、同年8月に黒川自治会との間で「里山整備保全管理協定書」を調印し、大土山を活動地とし「桜の森」と名付けました。エリアとしては20haのうちの2haが当初の活動エリアでした。

道具は手鋸に刈払機1台で活動を開始しました。
境界を調査し、川に橋をかけ、高低差は約150m全長は約1、400mの作業道を開拓し、作業小屋を作り、2007年1月には山開きを行いました。その時に「黒川・桜の森憲章」を制定し、今の活動の基盤が出来ました。

そして、我々の炭窯を作り始めました。プロの石工さんにもお手伝いいただいて、2007年念願の炭窯が完成しました。
(現在の炭窯)
(元々は里山なので、昔の窯跡が残っています)ー代表が関わられたのは設立からですか?今の活動の中身も合わせて教えてください。
いえ最近です。10年ほど前に定年で退職し、さてこれからはという時に、たまたま能勢電の悠々セミナーで炭焼きをされている小谷さんのセミナーがあり少し興味があって、受講しました。炭焼きのボランティアもあり、体も動かしたいしやってみようかで2013年に入会し、2016年から代表を継いでいますが、代表に指名された理由は多分私の家が活動地に一番近いからだと思います(笑)。

現在の活動は大きくは4つ。
1つは、先ほどもお話が出ましたが、エドヒガンの保護です。
枝が大きく広がっている「微笑み桜」には毎年多くの人が訪れています。
現在では、ほぼ救出の段階から、周辺整備に重点を移しています。
国道に面していますので、春には私たちのエドヒガンを多くの方が楽しんでいます。市民に憩いの場になるよう遊歩道の整備や解説版の設置なども合わせて行なっています。
保全のために出てきた伐採材は、薪にしています。一部は近隣のパンやピザを焼いているお店に供給しています。

2つ目は、菊炭の原料となるクヌギの保護育成です。
この地には台場クヌギの素晴らしい林が現存しています。
台場クヌギは次の伐採までには8年ほどかかりますので、どうしても近隣のクヌギ林から材を切り出していかなければなりません。山主様との交渉が私の代表としての大きな仕事です。

私たちのクヌギ林を大きく育てたいという思いと一つになって3つ目の活動として、子供達の自然体験学習に協力しています。川西市の2つの小学校の3−4年生を受け入れています。川西市の牧の台小学校の児童にはクヌギをドングリから育ててもらって「桜の森」に植樹しています。
下の写真は、4年生がドングリを植えて発芽したクヌギ苗を、これから先にも育ててもらうために、1年生たちに引き継ぐための「クヌギ引継ぎ式」の様子です。
4年生からはこれから1年生たちがこの苗を育てて、3年生になったときに「桜の森」に植えにいくことや、そこには先輩たちが植えたクヌギがたくさん大きく育って里山となっていることなどを伝えてくれました。 ネットを張って大事に育てていますので、次の世代の台場クヌギがここから生まれるのが楽しみです。
また、この森自体を自然体験学習の森に育てたいと思います。

そして、最後に本職の炭焼きです。今は6−7窯焼いています。ひと窯で90センチで500本くらい焼きますね、1週間かかります。総出の作業になりますが、一番楽しいです(笑)。

出来た炭は一部を茶道家の皆様にご購入いただいています。また、能勢電鉄様にバーベキュー炭として納めさせていただき、大変助かっています。
私たちの山だけでは作れませんので、安定供給が難しいですし、そもそもが焼きたいから楽しいから焼いている感じですので供給がメインではありません。
このようなかなりハードな作業を会員50名強、80代の方もおられますし、60・70代が圧倒的に中心になって活動しています。どこでもそうでしょうが、高齢化が大きな課題です。

毎週火曜日と第1、第3日曜日が定例活動日で、第3日曜日は里山整備活動はせずに、新会員を発掘すべくピザを焼いたりと楽しい雰囲気で参加者を増やそうと目論んだんですが、この会は体を動かしたい人が多くて(笑)思いの外集まりません。
連続5回参加する若者のための里山整備体験や1日炭焼き体験会、1日里山整備体験会を開催し、会員拡大に頑張っています。入りませんか?

ーなりは大きいんですが、柔に出来てますので、体持ちそうにないですね(笑)。しかし、炭や薪を作って供給しているのは素晴らしい循環を産んでおられますね。代表の考える次の一手は?
現状をいかにキープするかだと思います。
ここは地中に礫が多くて、台風の強い風で大きな木がどんどん倒れてます。
また、子供達が植えてくれたクヌギを鹿の害からも守らないといけません。

高齢化していることもありますし、地道ですが、先輩が築いた今の基盤、現状をしっかり守っていきたいと思います。会員はみんな、炭を焼く、自分たちの活動により春のエドヒガン、桜を見ていただけることで充分満足していると思います。作業すること自体に楽しみを見つけたメンバーが集まっています、県のある人からは「武闘派」と言われていますが(笑)。

出来る範囲でですが、ハイカーの皆様が気楽にお越しいただける森にしたいなと思います、それが夢かもしれませんね。
ーありがとうございました!

人生二毛作の素晴らしい姿だなと思いました、二期作ではなく。
代表のがっしりした立ち姿が会をまさに代表されているなと、アイキャッチ写真に。
さて、入会して体持つかなー楽しみです。(T.Mi)

 

 

妙見里山倶楽部会長 伊藤 温夫 氏 

川西里山クラブ会長   辻本 哲 氏

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